1.5. この本の構成について
この本の構成について説明しましょう。
この後の第2章から第4章では、我々日本人にとって英語で行うコミュニケーションを難しくさせている要因は何なのかを、色々な観点から洗い出していきます。英語のコミュニケーションスキルを向上させるには、まずそれを妨げる問題点を明らかにしていくことが大切です。スキルの向上を妨げる具体的な阻害要因が何であるかが分からなければ、効率よく前に進むことはできません。
この後の3つの章で明らかにする英語のコミュニケーションを邪魔する問題は、以下の通りです。
■ 「文化の壁」がもたらすコミュニケーションの障害 (第2章)
■ 「ネイティブ英語の障害」について (第3章)
■ 「外国英語の障害」について (第3章)
■ これらの問題がビジネスコミュニケーションに与える影響 (第4章)
第5章から第8章は、これまでの章で明確になった英語のコミュニケーションを阻害する要因を踏まえ、効果的に海外の人々を相手にビジネスコミュニケーションをとる方法を「仕事英語を身につける」手段として紹介します。
■ セルフ・ポジショニング:自身の位置づけを明確にする方法 (第5章)
■ ビジネスコミュニケーションをとる前に準備すること (第6章)
■ 伝える情報を明確に、確実に伝える手段 (第6章)
■ 相手から伝えられた情報を間違いなく理解する方法 (第7章)
■ コミュニケーションを通して仕事を確実に進展させる手段 (第8章)
第9章では、上述以外で、海外の人々とコミュニケーションをとる際に知っておくと便利な知識や心構えをまとめて紹介していきます。ここで紹介する内容は、第5章から第8章で紹介する「仕事英語を身につける」内容と関連はありますが、観点は少し違っていますので、これまでの章とは違うタイプの発見があると思います。
最後に第10章では、この本で紹介した内容を踏まえ、次にとるべきステップは何であるかを、視点を広げながら考えていきます。読者のみなさんが日々の仕事において直面している現実と、この本で紹介する内容とのつながりが、この章を読み終えた後にさらに明確になることを期待してまとめています。