Q&Aより : 韓国の経済状況について

 

今回は、当方にお寄せ頂きましたご質問が大変興味深いトピックでしたので、その質問とお伝えしました内容をシェアします。(トレースグローブマネジメントへの質問はこちらからお寄せ頂けます。) 

 

 

Question

韓国が外需依存度が高すぎると書かれていますが、貿易相手国は先進国ということでしょうか。経済成長が高い国々に売り先を変えるということで回避できるのでしょうか?

 

そもそも、内需に期待できないという韓国企業。一つの企業がサムスン並みに大きいのでしょうか。韓国やシンガポールを手本にすべきと書かれている本も多かったのですが、既にビジネスの相手先がシフトしているべきなのでしょうね。(参考記事

 

 

 Look out for Asian Tigers、アジアの虎たちに注目です
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Inputs from TraceGlobe Management

今の韓国の状況は、確かに難しくなっていますね。

 

韓国の人口は約5000万人で、人口減少が問題になっている日本の半分ほどです。韓国では昔から継続して経済成長するには、内需のみに期待できないとされていました。こうした背景から、サムソンやLGなどの、日本の「財閥・ケイレツ」会社のような大企業が、政府の後ろ盾を基に、活発に活動する産業文化が存在しました。もう一つ背景として認識する必要があるのは、韓国経済は19978年のアジア金融危機の際、破たん寸前に追いやられてしまったことです。結果としてIMFから多額の融資を受け、経済を立て直した背景があります。(参考:ウィキペディア

 

IMFに融資してもらっていた時代、当然のことながら韓国通貨のウォンの価値はすごく低かったのです。自国の通貨価値が低いと購買力が低下してしまうのですが、輸出産業にとってはよい状況です。政府はこの状況を利用し、大企業の後ろ盾をしながら輸出産業を積極的に支援する政策を打ち出し続けました。その結果、支援を受けた韓国の大企業は世界的に大成功をおさめます。(これと同時に内需拡大のための政策も打ち出されたようですが、輸出産業支援と比べ、あまり効果がないままだったようです。)

 

韓国の巨大企業が好調な状況が続くと(この間他の国の経済がパッとしないからでもありますが)、やがてウォンが高くなます。そうなると、輸出産業にとっては痛手です。韓国のようにもともと内需に期待できない国となると、これは死活問題になってしまいます。また、これまでの輸出産業重視の政策の影響で、国内の中小企業の多くは深刻な状況に陥っており、すぐに内需拡大につながる策が打てません。(韓国での経済格差は、日本よりもはるかに大きな状態になっています。)

 

韓国は、一刻も早くIMFからの借金を返そうとしたこともあり、大企業による輸出産業に大きく依存する経済構造になってしまいました。そのおかげでIMFからの借金は見事に返済できましたが、為替レートが変わると本当に大変な状態になってしまう国になっています。

 

ところで・・・

 

グローバル化に消極的な意見の代表的な理由として、グローバル化を進めると今の韓国が直面しているような問題(国内経済の衰退、経済格差の拡大、不安定な外需依存構造など)が起こるとすることがよく挙げられます。しかし上にお伝えしましたように、今の韓国の状況はグローバル化を進めたからというよりも、破たん寸前の経済を立て直すために取った政策のつけが来ていると理解した方が正しいと思います。

 

ご質問にもありましたシンガポールは、人口518万人で国土面積は東京23区ほどの小さな国ですが、地域特性を活かしたグローバル化政策を展開し、「アジアのハブ」として活気のある経済環境を保っています。(参考資料:ジェトロより pdf

 

 

(おわり)

 

 

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