「非常識な常識」と向き合う

 

日本のビジネスの「ガラパゴス化」が問題ならば、その流れを食い止め、提供する製品やサービスが国内外で再び「なくてはならないもの」と認知されるようにしていく必要があります。

(参考までに、これまでのブログはこちらから:1/52/53/54/5

 

では、そのためにはどうしたらよいでしょうか。

 

繰り返しますが、「ガラパゴス化」とは、提供する商品が独自の進化を遂げたため、結果的に世界の標準からかけ離れてしまう現象です。(ニッチとは全く違います。)そもそも進化とは、周りの環境により上手く適応するために変化することですので、進化の土台となる環境が「独自」ではなく、より「世界の標準」に合ったものになれば、「ガラパゴス化」の問題も解消していくのではないでしょうか。

 

 

きっと何らかの理由があるからなのでしょう…
きっと何らかの理由があるからなのでしょう…

 

 

少しでも海外での生活を経験したことがある方や、国際間の交流(ビジネスでも学術でも何でも)の経験がある方は、比較対照するものがしっかりと存在する分、日本のビジネスを取り巻く環境の「独自性」がよく分かると思います。もちろん、日本以外の国々のビジネスに独自性がないわけではありません。しかし、日本ほど「ガラパゴス化」が成長の足かせになっている国が他になかなか見当たらないのも事実です。

 

日本のビジネス環境には常識として存在するけれど、「世界の標準」では存在しないもの、つまり「非常識な常識」となってしまったものには、どんなものがあるでしょう?

 

せっかく今回の一連のブログで自動車業界を見てきましたので、再びこの業界を見てみましょう。例えば現状の車検制度(正式には自動車検査登録制度)はどうでしょう? 自動車を所有したら2年に1度(新車の場合は3年後に)検査に出さなくてはなりません。当然毎回費用がかかります(大体毎回6万円程度、しかし車を長く所有すればするほど費用が高くなる)。この制度、1951年に公布された道路運送車両法に基づいたものだそうです。今から60年以上前に制定された「基準」が、今も変わることなく存在しています。(参考:ウィキペディア

 

60年前の自動車の性能を考えると、こういう決まりができたのは、まぁ、何とか理解できますが、車の性能はこの60年で著しくよくなっていると思いませんか? 今の世の中、もし2、3年で壊れてしまうような自動車が販売されるようならば、車検制度云々以前に、誰も買わないでしょう。

 

もちろん、この制度にぶら下がって存続する大きな産業があるのは事実です。また、この制度が自動車の新規販売を促進する役割を果たしているのも事実です。つまり、この制度が60年を経ても、変わらずに存在する方が都合の良い人たちがいるのが事実なのです。しかし、こうした事実が「非常識な常識」を作り出し、更には「ガラパゴス化」を助長しているのも、やはり事実です。

 

このような類の事実は、法律や制度だけでなく、広く世の中に存在しているのではないでしょうか。中には、「会社文化」と称した「非常識な常識」が、成長の足かせになっている企業もあるかもしれません。また、ひょっとしたら、我々一人ひとりの頭の中に知らないうちにこびりついてしまった「非常識な常識」が、我々の発想に壁を作っている可能性もあるかもしれません。

 

ビジネスをグローバル化することは、こうした「非常識な常識」を取り除く効果的な手段の1つだと思います。(「非常識な常識」が通用しない世界ですから…) もちろん、グローバル化といっても、ただ国外に商売を展開すればよいというものではありません。対象となる市場が求めている「なくてはならないもの」とは何かを見極め、作り、届けることを、提供する相手が国の中か外にいるかに関わらず、継続して行う姿勢こそが本当のグローバル化だと思います。

 

 

(おわり)

 

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